46回午後共通 問題82
46回午後共通 問題82
高齢者の長期の安静臥床の影響として正しいのはどれか。2つ選べ。
1.記銘力の低下
2.1回換気量の増加
3.循環血液量の減少
4.安静時心拍数の減少
5.血中カルシウム濃度の低下
<答え:1.3>
このような問題は、
勘で何となく解いてしまう学生さん 結構多いかと思います。
『何でそうなるのかな?』 っていう理屈は二の次。。。
ですが、特に選択肢2.3.4については、
心肺機能の大切なところですから、繋げて考えていきましょう。
まずは 『心肺機能』 って、よく聞くコトバです。
心臓が悪くなれば肺にも影響が出てきますし、
肺が悪くなれば心臓にも影響が出てくる。
コトバの通りに心臓と肺は、
切っても切り離せない間柄なんだってイメージしてくださいね。
さてそれでは解説に参りましょう。
2.誤りです。
高齢になれば心肺機能 (肺活量など) は低下していきます。寝たきりなら、なおさらですよね。
1回換気量が増加したら、肺活量が増えてしまいます。高齢者の長期安静臥床状態で、それは考えられませんよね!
ちなみに復習ですが1回換気量って、成人でおよそ500mlですし、肺活量 (予備吸気量+1回換気量+予備呼気量) は3.500mlです。
3.正しいです。
高齢者の長期安静臥床ってコトは、体を動かす機会が少ないし、筋力も低下しているんだなっていうのは、イメージできると思います。
そして 『ふくらはぎ (腓腹筋) は第二の心臓』 と言われるように、筋活動が少ないと筋肉のポンプ作用がうまく働かず、全身の血液循環は滞ってしまいます。
4.誤りです。
さらに長期臥床 (重力のあまりかからない状態) では、心臓もそんなに頑張らなくなってしまいますので、1回拍出量は減少します。この結果、心拍出量の減少を心拍数で補うので、安静時心拍数は増加します。
長期臥床状態では、心肺機能が低下しますので、心筋も弱くなって心拍数も減ってしまいそうなイメージですが、実は違うのですね。学生の頃、それを知って 『へぇ~なるほど!』 と、えらく納得したのを覚えております。
ちなみに、心不全でも同じような理屈で心拍数は増加します。さらに、心臓でうまく血液を送り出せなければ、肺の血液渋滞が起こります。
その結果、血管がパンパンになって水分が染み出してしまいます。コレ肺水腫ですよね。 『心肺機能』 まさに心臓と肺は切っても切り離せません。はい。
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