46回午後共通 問題67
46回午後共通 問題67
体温で正しいのはどれか。
1.血管収縮で熱放散が低下する。
2.呼気は熱放散を減少させる。
3.体温調節中枢は小脳にある。
4.高齢者は小児よりも高い。
5.午前よりも午後が低い。
<答え:1>
体温調節は、おおむね毎年出題されているかと思いますが、
この手の問題で注意して欲しいのは 『選択肢の読み間違い』 です。
具体的には
『~で~が低下する』 とか 『~は~よりも高い』 などでしょうか。
さらにそこから
『正しいものを選ぶ』 のか 『誤っているのを選ぶ』 のか。
イージーミスへの落とし穴が、ちりばめられていますね。
この問題自体は、どれほど難しいものではありません。
ぜひともゆっくりと確実に解いていきましょう。
イージーミスで得点できないほど、もったいないものはありませんよ!
さて、それでは淡々と解説に参ります。
1.正しいです。
血液は熱も一緒に運んでいます。例えば、筋収縮で産生された熱などでしょうか。ですから、血管に血液が流れることで熱を放散します。お湯だって流れているうちに冷めていきますよね。似たような感じです。
血管が収縮するっていうことは、末梢の血液が流れにくくなりますから、熱放散は低下していきます。
例えば寒いとき、手足の先が冷たくなりますよね。あれは末梢の血管が収縮しているから起こります。末梢よりも体の中心部を冷やさないようにしているのです。
2.誤りです。
呼気は熱放散を増加させます。ご自分の手に 『ハァ~』 っと息をかけてみてください。
息は温かいですよね。熱放散していることを、肌で感じることができると思います。
この呼気での熱放散を 『不感蒸泄 (ふかんじょうせつ)』 といいます。読んで字の如くですね。 『体で感じない蒸発』 っていうイメージです。
この不感蒸泄、他には皮膚でも起こっているのです。『水分が蒸発して体温が下がっているなぁ~』 なんて感じることはありません。ですから不感蒸泄なのです。
ちなみに、皮膚では発汗による熱放散もあります。これは体で感じますから 『有感蒸泄』 っていいます。
まとめますと 『不感蒸泄は呼気と皮膚』 お後がよろしいようで。
3.誤りです。
体温調節中枢は 『視床下部』 ですよね。 …もうこれ以上解説することはありません。はい。
4.誤りです。
体温は、高齢者と小児を比べれば、小児の方が高いです。基礎代謝が高いと体温も高くなります。
基礎代謝が高いってコトは、体が成長しようと一生懸命頑張っているイメージです。どうですか? 必死にアルバイトをやっていると、体がポカポカしてきませんか。
先にもお話しましたが、体は筋収縮によって熱が産生されます。針金を曲げたり伸ばしたりしていると、そこが熱くなってきますよね。そんなイメージです。
もちろん消化吸収でも熱が産生されます。熱が産生されれば体温も上がります。高齢者では、基礎代謝が下がりますから体温も低下しますね。
5.誤りです。
体温は一般的に午後の方が高いです。午前5時頃が最も低く、午後3時~6時頃が最も高いようです。
朝食後に体温が上がります。取り込んだ食物の代謝や交感神経の影響でしょうか。
そして夕食後、徐々に体温は下がります。夜は休息の時間ですから、副交感神経が優位になり、代謝も下がります。こんな感じのイメージです。
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